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Archive for the ‘芸術’ Category

DVDいっぱい

最近届いたDVD

最近届いたDVD

 ふと気づくとDVDが山積みになっていました。10年来の友人(一児の母)から、乳幼児向けの「ベイビー・アインシュタイン」を出産祝いにいただいたのと、デアゴスティーニの「隔週刊 DVDオペラ・コレクション」

 「ベイビー・アインシュタイン」は友人の息子さんが小さいときに喜んで見ていたそうです。私は幼児教育に興味ないので知らなかったのですが、こういうものがあるのかー。むしろ母親が見て楽しんでしまうような…(笑)。

 友人というのは多かれ少なかれ、縁があって出会ったと思うのですが、その友人は特に不思議な縁があります。どちらかが男だったら結婚してたんじゃないかと思うくらい(笑)。たまにしか連絡を取り合わない割に、それがたまたま私が落ち込んでいるときとか、悲しいことがあったときとか、彼女に救われたことは多いです。

 そんな友人との共通の趣味はクラシック音楽と美術。以前は一緒にオペラを観に行ったりもしてたのだけど、このごろはご無沙汰してるなーと思っていたところ、デアゴスティーニがお手頃なDVDを出しているではありませんか! 外出してないから全く知らなかったよ…。早速バックナンバーを何号か取り寄せたのだけど、みんな過去にLDで持ってたものばかりでした(笑)。DVDで買い直しと思えば…ね。それにしてもクライバーの「カルメン」が990円って、超絶価格! いい時代ですねえ。デアゴスティーニのシリーズは初めて買いましたが、マガジンの方はちょっと首をひねる作り。よくも悪くも雑誌風味というか…でもわかりやすくてよろしいんじゃないでしょうか。シリーズは65巻までだそうなので、続刊が楽しみです。

ばら色の肌

 生後71日目の娘とデレデレしつつ格闘する毎日ですが、一日中赤ん坊の肌を見たり触ったりしているうちに、どうしてルーベンスやルノワールが、おでぶちんの絵を沢山描いたのかわかるようになってきました。絵は素晴らしいし美しいと思うのだけど、今まであのぶよぶよした体型が、どうも「美しい」とは思えなかったのですよ…太っているのが悪いというわけじゃなく、顔とアンバランスな豊満さに違和感を感じてしまいまして…けれども! 豊満な肉体は触るほどに心地よいということがわかりました。特に乳児はばら色でぷにぷにの肌をしているので。
 で、こういうものを画家は絵にしたいと思うのでしょう。わかります、わかりますよ! 日本人の赤ちゃんだってこんなに愛らしい肌をしているのだから、西洋人はさぞ美しいでしょうね。技量があるなら描いてみたいですよ。
 そして改めてルーベンスの超人的な表現力…必要以上に柔らかそうなお肉と輝くばかりの肌の質感に驚いてしまいました。たぶん目の前に絵があったら手を伸ばしてしまうような気がします。

↓画像は公式サイトよりお借りしています。
上:ルーベンス「眠る二人の子供」国立西洋美術館(東京)
下:ルノワール「授乳する母親」オルセー美術館(パリ)

ルーベンス「眠る二人の子供」

ルーベンス「眠る二人の子供」

ルノワール「授乳する母親」

ルノワール「授乳する母親」

 ルノワールのこの作品は別バージョンがありますが(そっちのほうは三毛猫がいて、これまたかわいい)、オルセーのほうが母親の表情が穏やかで好きです。2点ともなんと柔らかく肌理の細かそうな肌をしてるんでしょう。そして、画家の慈愛に満ちた眼差しが伝わってくるようです。愛情がなければこういう絵は描けないんじゃないかな…。

デジタル・オイル・ペインティング展

デジタル・オイル・ペインティング展-油画描画シミュレータを使って-(東京藝術大学大学美術館)

 これ、見に行きたいなあ……。私はPainterで絵を描くのにも油絵のノリのままなんですけど、やはり実際の油絵のマチエールや表現の幅広さにはかなわないわけです。でもデジタルでどれくらいアナログらしく描けるかは興味がありますね。この展覧会では東京藝大と東工大の共同開発によるシミュレータを用い、3Dの立体データとなったデジタル・ペインティングを見ることが出来ます。《モナ・リザ》制作過程のシミュレーションという企画もあり。
 ぜひこの目で制作過程を追ってみたいのですが…残念なことに外出できず。展覧会DVDでも出してくれないかしら(笑)。 

絵を飾る(追記あり)

展示スペース

展示スペース

 実家の吹き抜けに掛けてある絵。母がやっている画廊でお世話になっているIさんの作品です。30F/油彩,ミクストメディア。設置は主人がやってくれました。
 この吹き抜けは、もとも絵が掛けられるようにレールをつけてあったのだけど、なかなか適当な作品がなかったようです。この30号はサイズ的にも題材的にもぴったり。このくらいにスペースだと、具象よりも抽象よりの方が合っていますしね。
 ずっとお世話になっている作家さんですが、センスが良くて大胆で、いつもハッとさせられます。見るたびに何となく良い気分になるんですよ。作者の方も明るくて美しい女性ですが、絵って人柄が出ますよね。

 自分が家を持つようなことがあったら、何カ所かに絵を飾りたいなーと妄想。無名の作家さんでも、自分が気に入った絵を集めたいです。あと、自分の絵も一枚くらい飾りたいなんちゃって(笑)。

展示スペース:朝

展示スペース:朝

 ★追記
 今朝前を通ったら、明るい朝日が差し込んでいました。30号だと見事に直射日光が当たらないポジションに! 計算して作ったわけではないと思うけど、あつらえたような設計に拍手。
 しかし、こういう光景を見ると、「**時に絵の日が当たっている部分を**すると、隠し階段が現れる」とか想像してしまいます。『ゼルダ』とか! 以前ローマに行った時、美術館中がそんな感じで思わず興奮! 同行した女の子と盛り上がってしまったよなあ…(笑)。

「巨人」はゴヤの作品ではない?

ゴヤの「巨人」、実は弟子の作品 プラド美術館近く公表(朝日新聞)
 ええええ! びっくり! かなり有名だし、論文や評論もたくさんあるだろうに‥。教科書も大変じゃないかな。まだ1月なのに、今年の美術の話題ナンバーワン決定ですよ。

歿後40年 レオナール・フジタ展

歿後40年 レオナール・フジタ展
於:上野の森美術館(巡回展)

 日本が誇る画家、藤田嗣治(レオナール・フジタ)の、大作をメインにした展覧会を観てきました。
 初公開の群像大作とデッサンを始め、フランスに帰化したあとの宗教画が展示されています。晩年のアトリエの再現などもあり、点数以上に充実した内容でした。

 会場が上野の森美術館だったので、大作をどーんと展示するにはちょっと狭いほう。それだけに結構驚かされました。いわゆる乳白色の肌と極細の線描による女性の肖像を鑑賞し、その陶器のような美しい絵肌を堪能したあと、突如現れる筋骨隆々としたな男たちの群像! 展覧会のメイン・群像大作「構図」です。静から動へいきなり転換してびっくりです。この驚きはシスティーナ礼拝堂に入った時に似ていました。とにかく、とにかくマッチョです。線描は細いのですが、量感はミケランジェロばり。人物の動きにしても表情にしても、およそ日本人が表現したがらない肉食の絵です。日本画の繊細な技法でパリ画壇を虜にした画家は、実は骨の髄まで西洋人だったのかもしれないと思ってしまいました。
 実は見ていて何か違和感を感じずにはいられなかったのです。西洋絵画は基本筋肉ですから、そういう面ではないはず…と思ったら、ハードでストイックな人物群の中に、妙な女っぽさがあるからなんですね。「犬のいる構図」のほうでは女性比率も高く、男性ホルモンと女性ホルモンがせめぎあっているような感じがしますが、「闘争」のほうはもうすべてがマッチョ。なのに男性の表情がちょっと色っぽい…みたいな違和感です。でもそれもフジタらしさなのでしょう。あと群像に猫を入れるのは反則!かわいすぎる(笑)。

 後半はアトリエと宗教画です。アトリエはとてもステキで、絵の具やパレットもそのまま残っているので凝視してしまいましたね。手作りの家具や人形なども展示されていました。
 器用で何でも作ってしまったそうですが、礼拝堂まで作ってしまうとは驚きです。ランスに現存する「Chapelle Notre-Dame de la paix(平和の聖母礼拝堂)」、建物、壁画、ステンドグラス…まさに総合芸術です。
 フジタの描く人物の顔は、中世っぽいというか、時に宗教画に顕著なのですけど無表情でちょっとこわい。晩年の作品もフジタ様式は変わらないですが、色や線描に変化が現れ、より生々しくなっていく様子がわかります。「磔刑」をはじめとしたイエス・キリストには驚き…。フジタの描くイエスは穏やかな表情のものが少なく、人類の罪を背負った苦しみが表現された、鬼気迫る人物像です。
 聖書を題材とした作品のうち、「イヴ」だけは妙に俗っぽくて好きにはなれないのだけど(西洋美女すぎてエヴァに扮したモデルさんみたい)、日本人でこれだけ宗教画を描ける人物はどこにもいないと思いました。
 いつか、聖母礼拝堂で実物のフレスコを見てみたいものです。

 さて、今回のメインビジュアルにも使われている猫を抱くフジタのポートレイト…いいですねえ。猫好きで有名だったフジタ、あらゆるところに猫が顔を出していますが、実に猫らしい表情と動きをとらえています。群像のデッサンでもびっくりしたのですが、やはり並大抵のデッサン力ではないですね。
 図録の表紙は「群像」の一部。ここにも猫が! 主催者わかってらっしゃる!(笑)

「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かな詩情」

・ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かな詩情 於:国立西洋美術館(上野)

 ハンマースホイ、デンマークの画家です。私は初めて聞く名前でした。先月フェルメール展を見るため上野で予告のパネルを見かけたとき、ミドルトーンと白の絵肌に「ん??」とそそられるものがあり、そのうちにその絵の具の重なりを直に見たくなったのです。

 実にミステリアスな雰囲気をたたえた作品群ですが、特に謎を秘めているわけではなく、多くは非常に日常的なモチーフ。ひたすら室内と妻の後姿を描き、我々がイメージする肖像画や室内風景とはあまりに異なる世界です。室内には人工光はなく、薄曇りの昼間という感じがしますね。明るい光はあまり見られません。
 その、薄暗い光が作り出す室内の明暗と、後ろを向いた妻イーダの白いうなじに、ドキッとするほどくぎづけになります。部屋の連なりによる交互に現れる光と陰。壁を大きく取り、人物の姿はあえて中心を避け、肖像というよりはオブジェのようです。鑑賞者の視点をうまく誘う明暗と空間表現だなと思いました。その静けさ、まさに沈黙の空間といった趣です。見ているうちに、自然と息をひそめてしまう。
 それは、沈黙の中にある気配を感じるからでしょうか。絵を勉強していると、「空間を描け」と先生に口を酸っぱくして言われるものですが、ハンマースホイは空間どころか、人の気配まで描いています。誰もいない室内でさえ、画面の外に人がいるような気がするのです。

 私がいちばん見たかったのは、ミステリアスなモチーフというよりも、絵の具の「付き」具合でした。白っぽい室内と、多彩な諧調のミドルトーンは、どんな絵の具の重なりで描かれているのか? それが気にならなければ直接見たいとは思わなかったかもしれません。実際に目の当たりにすると、白の美しさが際立っていましたね。実際にはグレーであったりベージュであったりするのですが、人間の目が判断できる「白」を多くの階調で表現しています。微妙なトーンを表現するために、タッチはとても丹念で優しい。主要なモチーフである妻の姿は輪郭をぼかし、家具はくっきりとさせたり、ピントをあえて外すような、カメラ的な表現も見受けられました。画面構成がシンプルなだけに、そういう別の部分に注目してしまいますね。

 薄暗い部屋も良いのですが、ときどき柔らかい陽の光が部屋に差し込む作品もあって、画家としては得意ではなかったようだけれど、私はどちらかというとそっちのほうが好きです。展覧会場で、曇った室内や風景を見続けたあとにふと現れるからこそ、格段に目を引いたというもあるかも。油彩も美しいのですが、「陽光秀作」と題されたデッサンも、卓越した明暗表現を示しています。
 
 油彩作品は大きめ(20号以上)のものも多いです。大きさとは裏腹に、どれもが、繊細さを極めたミニマム表現の作品。モチーフを沢山描き込むことが好まれる世の中、逆にモチーフを削り取ることは、ずいぶんと思い切っていると感じます。人のいない室内なんて新鮮! 室内表現の多様さを知りました。誰よりも繊細な表現を求めたフェルメールと、全く違うようで似ている。似ているようで全く違う。ちょうど近くで開催されているフェルメール展と比較してみると面白いかもしれません。

 

横浜探訪


↑クリックでFlickrへ飛びます。すべてCanon EOS30D+EFS17-85mmにて撮影

 昨日は横浜の赤レンガ倉庫で開催されている、「かたちの会展」を見てきました。横浜方面はめったに行かないので、これ幸いにとカメラを持って!

 「かたちの会展」は日産デザイン部門出身者による、個人的な作品発表の展覧会で、その表現は幅広く、絵画からCG、立体作品など様々。とにかく皆さんエネルギッシュです! デザインの仕事から離れて好きな表現に打ちこんだ作品、デザイン魂全開の作品、「やっぱり車!」な作品…。現役を退いた方も多いとのことですが、とてもそうは見えません。

 以前、似た形態の展覧会を拝見したことがあります。東映動画のOB有志のグループ展でした。こちらも、現役時代の絵の仕事とは毛色の違う、新しい表現を追究されていて、視野の広さに驚かされました。やはり、作品作りには頑固と柔軟の両方が必要なんですね。
 「かたちの会」の皆さんはデザインのプロフェッショナルでありながら、全く違う畑に足を踏み入れることを恐れないように見えます。誰でも最初は素人、いくつになっても一から学ぶことを忘れていないところがすごいと思いました。
 仕事を離れた自由な作品群は、のびのびとしていてとても楽しそうです。うらやましいなー。

 この展覧会のおかげで、以前からネットで知り合いつつも会う機会のなかった知人に会うことができ、上記のようなお話をしていたわけですが、やっぱり実物の作品を目にして話すのは全然違うものです。話しながらもどんどん気づくことが多く、何時間でもそこにいられそうな気がしました。会場も天井の高さが元倉庫という感じがしますけど、それ以外は展示にもってこいの空間で、良い雰囲気でしたよ〜。なんだか、こういう展覧会を見ると、小さいグループ展をプロデュースしたくなってきました(笑)。またひとつ勉強させていただきました!

 公式サイトはないらしいので知人ブログをご紹介します。増刊 WackyWeblog

 
 会場を出て、元町方面をちょっと散策して帰って来ましたが、見るところ、写真を撮りたいところが多すぎて困っちゃいますね! 昨日は中華街、港の見える丘公園や大佛次郎記念館のあたりをぶらついて来ました。見逃したスポットはまた次回! 今度は中華街で食事したいです(お土産にピータン買っただけだったのよ)。

TOTORO FOREST PROJECT

 好きなアーティストの一人にRonie del Carmenさんという方がおります。Pixerにて最先端のアニメーションを作る傍ら、すごくキュートな絵を描かれていて、ただただ尊敬。
 そのdel Carmen氏らが中心となって進められている「TOTORO FOREST PROJECT」というイベントがあります。狭山の通称「トトロの森」を守る資金集めとして、アートのチャリティ・オークション&展示を行うというもの。サイトがこれまた素敵! 
 イベントの概要の他に、「GALLERY」にはオークションに出品される作品が展示されています。主に米国のアニメーション・アーティストたちの、「トトロ」に寄せる作品たち…。どれもとてもレベルが高く、涙が出るほど魅力的です。一応「トトロ」をテーマにはしているみたいだけど…ちょっと疑問な作品もあったり(笑)。まあ、その辺は日本人とは違う感覚なのでしょう。テーマよりも、それぞれのアーティストの手法に目が行ってしまいます。オークションに出品する作品なので、手描きの作品が多いんです。中には立体も。普段デジタルの仕事をしている人でも、ちゃんと手で描けるんだなあ…と感心します。それから、モノクロ作品も意外と多い。線画が得意な日本人と違い、階調の表現力が高い人が多いのかなと思いました。
 作品集(カタログ?)も出版されるようです。日本からも買えたらいいなー。

世界最古の油絵

バーミヤンに世界最古油絵 7-10世紀の仏教壁画(共同通信)
 (ちなみに、今年の1月にも報じられていました。

 油絵のルーツがどこにあるか、興味深いニュースです。写真の通りなら、かなり発色がいいなあ。油のせいなのか、保存状態によるのかわからないけれど、すごく美しい。どんな油を使ったんでしょうか。更なる分析を待つ!

 顔料を油で溶けば油彩ですので、ルーツが西洋じゃなくても驚かないですが、絵画の根っこが人種や国を越えてつながっていると思うと、世界中に親近感が湧きます(笑)。
 そうはいっても、宗教を越えたら価値は変わるわけで…。こんな芸術品が眠る場所をかつてタリバンが支配していたなんて、考えるだけでおそろしいです。失われてしまったら終わりですからね。

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